談話室
Judd Streetから
三島 済一
1
1東京医歯大眼科
pp.2072-2078
発行日 1960年12月15日
Published Date 1960/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207141
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前書き
私がロンドンから帰国したのが1958年4月であつた。その年の暮に三島君が英国文化振興会の留学生試験を受けて合格し,Sir Duke-Elderの主宰するInstitute ofOphthalmology(Judd Street, W.C.I.London)に留学する事に決り,1959年7月未に日本を出発した。
彼も私におとらず筆まめな方で,医歯大や私の所に山の様な手紙が来た。私の手紙は,佐藤先生のお世話で主な所を臨眼にのせて戴く事が出来た。彼地からの手紙は恐らく読者に居ながらにして外国での経験や見聞を共にさせるという意味で有用なものと思われる。私はProf.Sorsbyの所に居たので,世界でも屈指の眼科大研究所であるInstitute of Ophthalmologyの事は見る事は出来たが充分に紹介しなかつたし,彼の物の見方は私と又異つていて面白いであろう。大塚先生にお話した所,忙しいからお前が世話してくれという事であるので,彼の手紙から私的な部分を除いたものを以下に御紹介する次第である。実は昨年から引き続いて手紙が来て居り,初めの方のものは半年以上経つてしまつて,些か鮮度が低下したきらいがないでもない。これは私の無精の為で御寛容を願うの他はない。ロンドンに着く迄の旅行記は仲々面白いものだが,長くなるから一切省いて,彼が帰つてから数人で東南アジアの眼科事情についての座談会でもやつて御紹介する事にしたい。
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