談話室
Prof.Sugar講演会に出席して
早川 宏学
pp.2019
発行日 1960年12月15日
Published Date 1960/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207131
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本誌第6巻(昭和27年)359頁に中村康先生が読書寸感としてProf.Sugar著The Glaucomaに就て詳細に紹介してある。その当時その本を求めて面影を偲んでいたので丁度教授がマニラの学会を終つての帰途10月17日順天堂大学講堂で講演会が催される事を知つたので出席した。印度BombayのDr.B.D.Telang外一名と都合3名で会場に来られた。会場には須田氏等初め多数の顔が見られた。会は大山信郎教授の紹介,国友教授の司会で始まつた。初め印度の老いたるDr.と間違えていたが紹介された時その若々しい力に満ちた様子を見て頼もしく感じた。中泉(若)博士の通訳で約2時間非常に分り易く上品でゆつくりとした英語で隅角の解剖とGonioscopy所見の関係や病的所見,治療等を多数美しいカラースライドで見せてくれ満場その立派なのに魅せられた。講演後質問に入り須田教授はPigmentaryglaucomaは日本には見られない事を述べたのに対し将来注意すれば見られるだろうとの答であつた。又桐沢教授はCyclodialysisとGoniotomeg(Bar-kan)との効力の差尋ねたのに対し後者には経験無い旨答えられた。尚次次と質問あり,流石米国第一流の縁内障の研究者であるだけに質問も経験を基礎とした貴重なもの許りであつて答弁もまた明快であつた。
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