Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
トラコーマ(以下Tr)眼に関する細菌学的の研究は過去多くの人々によつてなされている。Egypt, Tunis, Morocco等のTrの多い国に於てはTrに合併する流行性結膜炎の影響が非常に大である事が報告されている。(Mac Callan1),Pages2),Poleff3))こうした国々ではTrに罹患する子供の多くは,それに先行して急性結膜炎に罹患している。Koch-Wesek菌による結膜炎は中でも最も高率に発生していると云う。Trか屡k細菌の混合感染を受けて悪化し病原菌とTr.Virusの両者が重なつて症状の上に影響し合つている事は事実である。Trが自然治癒を営み得る疾患である事は広く認められて居る4)が実際には衞生状態の低い人々の間には長い間治癒しないTr.が沢山存在している。これには何か此の疾患を長引かせる様な要因があるのに違いないけれど,細菌の混合感染もその一つの因子と考えられる。然しながら細膜嚢に寄生する細菌の多くのものは非病原性である。Harrison, Julianelle5),Feigenbaum6)によればTr.結膜に寄生する細菌には特有なものはなく正常結膜と殆んど変らない様なものが出現すると云つている。
我々はTr.の発病が急激であるか,除kであるかと云う問題に関しても,Tr.細膜に存在する細菌がどの様な影響をあたえているかと云う事に興味を感じた。
7099 inhabitants in Okayama pref.were examined their eyes. The effects of bacteria upon trachoma was examined by the tests of bacteria on 249 eyes—150 eyes of trachoma, 51 eyes of trachcma dubium, and 46 healthy eyes. The ratio of trachoma in examined group was 29%. Bacteria were equally found in the three groups (88—94%). 14 kinds of bacteria were found—staphylococus was the most and exsicative bacterium followed it. As to the kind and its frequency, no special difference was observed between eyes of trachoma and healthy eyes.
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.