Japanese
English
臨床実験
外傷性毛様体解離の3例に就て
Three cases of traumatic iridolysis
荻野 紀重
1
N. Ogino
1
1横浜大学眼科
1Dept. of Ophth., Yokohama Medical College
pp.921-925
発行日 1956年5月15日
Published Date 1956/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205740
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緒言
外傷性毛様体解離は一般に眼球挫傷に際し見られるものであるが,前房隅角視診法の発達以前には,殆んど総て重篤な外傷の為に摘出された眼球で,病理組織学的検査により発見されたものである。従つて報告例も稀であつて,我国に於ては小口,中島氏が発表しているに過ぎない。
処で,前房隅角診断法により,臨床的に前房隅角の詳細な検査が行い得る様になつて以来,外傷性毛様体解離も日常の検査で発見する事が可能となつた。此を始めて報告したのはTrantasであると言われるが,詳細な報告はSalzmannによりなされ,以後数氏が記載しているが,報告は外国に於ても比較的少く,我国に於ては未だ見られない。
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