今月の表紙
外傷性毛様体小帯断裂
山本 素士
1
,
喜多 美穂里
1
,
中澤 満
2
1兵庫県立尼崎病院
2弘前大学
pp.425
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103598
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48歳,男性。8年前に左眼を打撲したが放置していた。最近,眼科を受診し,左眼の水晶体脱臼を指摘され当院を紹介された。初診時,左眼視力は(0.5×-3.50D()cyl-2.50D 90°),左眼の角膜,前房,隅角には異常なく,虹彩に外傷性散瞳を認め,瞳孔運動は不全であった。一部の毛様体小帯が断裂して水晶体は鼻下側へ偏位し,白内障もみられた。以上の所見から外傷性毛様体小帯断裂による水晶体偏位と診断,水晶体囊外摘出術と眼内レンズ縫着術を行い,最終視力(1.0)を得た。
撮影は,ライト製作所RS-1000を用い,倍率16倍,スリット幅10mm,スリット長14mmで,鼻側45°より入射させた。カメラはNikon D200を使用し1/200秒,ISO400で撮影,水晶体偏位により牽引され伸長した毛様体小帯が断裂している部分を狙った。水晶体囊が変形している様子や毛様体小帯に絡み付く色素沈着も併せて収めるように構図を工夫した。
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