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緒言
Beçet病の本態は依然として不明であり,従つてその治療法も未だ確立されていない。われわれは本症の発症機転に何らかの免疫異常が関与していると考え,1968年よりCyclophosphamide(CP),6—mercaptopurine (6MP),Azathioprine(AP)などとステロイドホルモン剤(STH)の維持量との併用投与(以後併用療法と略す)を主として行なつてきた1,2)。免疫抑制療法に関してはRosseletら3),青木ら4),鬼木ら5)の報告がみられるがその成績は一定していない。その要因のもつとも大きなものとして治療対象となつた症例の活動性,年齢,性差などが考えられる。そこで今回これらの有効例と無効例との間に何か他覚的に捉えうる相異点はないか,治療効果を他覚的に判定する事ができないか,と考えて螢光眼底所見を主体として症例の検討を行なつた。また併用療法の比較対照としてSTH維持量単独投与例,免疫抑制剤単独投与例,未治療例も併せ検討したところ興味ある知見がえられたので報告する。
We treated 32 cases of Behcet's disease (28 cases of complete and 4 of imcomplete type) with immunosuppressive agents, systemic cor-ticosteroids and other agents to find out a the-rapeutic guideline correlated with clinical types of the disease. The immunosuppressive drugs included cyclophosphamide, 6-mercaptopurine and azathioprine.
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