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緒言
眼科医にとつて,重症視力障害児は関心が高まりつつあるが,未熟児網膜症による盲児に対しては,近年ほど神経質にならされたことはないのではないかと思われる,,本症は重症視力障害の第一原因疾患1)で,生後4〜5カ月にして盲という事態を生むばかりでなく,いまや訴訟問題がからんでいるという点においても大変な問題を生じている2)。
乳幼児にとつて眼が不自由であることは,他の器管が不自由であること以上に,彼が成育し,社会に溶けこむのに大変なことである。しかし,もし重症視力障害児に対する養育施設や社会的な受け入れ体制が整い十分に活動するなら,眼科医のみならず患児の両親にとつてどれほど安心できるであろうか。それは障害児を取り巻く社会が努力すれば十分可能なことである3)。そして盲すなわち非社会性と考える現在の風潮を,まず私たち眼科医みずからの手で改めていくことが最も大切である。
One hundred and fifty-three cases of blind or impaired vision were seen at the Kobe child-ren's Hospital in the period from May 1970 to August 1974.
A statistic analysis revealed the causative diseases to be 46 retinopathy of prematurity cases (30%), 31 congenital cataract (20%), 19 nystagmus (12%), 12 optic atrophy or anomaly, 12 corneal anomaly or microphthlmia, 9 conge-nital glaucoma, 9 retinitis pigmentosa, 6 conge-nital retinal fold, 5 retinal (macular) anomaly, 1 retinoblastoma and 3 trauma or inflammation cases.
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