Japanese
English
連載 眼科図譜・183
巨大な結膜上皮性嚢腫
CONJUNCTIVAL EPITHELIAL CYST
升田 義次
1
,
堀 ヤエ子
1
Yoshiji Masuda
1
,
Yaeko Hori
1
1富士赤十字病院眼科
1Department of Ophthalmology, Toyama Red Lross Hospital
pp.5-6
発行日 1973年1月15日
Published Date 1973/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204878
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〔解説〕
患者は61歳の女性である。5カ月前より右上眼瞼の腫脹を認めている。疼痛などの自覚症状がないので放置しておいたが,少しずつ増大してきた。眼瞼の外傷およびトラコーマの既往はない。上眼瞼を反転すると結膜円蓋部に母指頭大の嚢腫がある(第1図)。結膜には円蓋部の一部に充血を認める以外に炎症症状や瘢痕は見られない。
手術は局所麻酔で行なつたが,嚢腫は結膜や周囲の組織とは癒着がなく完全に摘出できた。大きさは12mm×12mm×22mmの卵形で,内容は無色透明のわずかに粘稠な液で満たされていた。
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