Japanese
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連載 眼科図譜・159
Wegener肉芽腫症の壊死性強角膜炎
A NECROTIZING SCLEROKERATITIS IN WEGENER'S GRANULOMATOSIS
升田 義次
1
,
堀 ヤエ子
1
,
宝田 雅子
Yoshiji Masuda
1
,
Yaeko Hori
1
,
Tomoko Takarada
1富山赤十字病院眼科
1Toyama Red Cross Hospital
pp.141-142
発行日 1971年2月15日
Published Date 1971/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204444
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〔解説〕
重篤な副鼻腔炎で始まり,全身の血管炎を起こし,尿毒症で死亡する疾患はKlinger(1931)により初めて報告されたが,Wegener (1936,1939)が一つの疾患(rhinogeneGranulomatosis)として3例の詳細な報告をして以来,一般にはWegener肉芽腫症と呼ばれている。この疾患は(1)上気道または肺の壊死性肉芽腫症,(2)全身性の壊死性血管炎,(3)糸球体炎を3主徴とし,その原因としては一般には免疫反応の異常が考えられている。
眼の病変は鼻,副鼻腔から連続的に眼窩内に波及して生ずる眼窩の炎症(眼球突出,眼筋麻痺,視神経萎縮など)と全身撒布的に生ずる壊死性強角膜炎などがあるが,明確に区別できない場合もある。
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