Japanese
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連載 眼科図譜・182
Fabry-Anderson SyndromeにおけるCornea Verticillataの一家系
A FAMILY CASE OF CORNEA VERTICILLATA IN FABRY-ANDERSON SYNDROME
三宅 謙作
1
,
浅野 俊樹
1
,
酒井 寿男
1
Kensaku Miyake
1
,
Toshiki Asano
1
,
Toshio Sakai
1
1名古屋大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Nagoya University School of Medicine
pp.1381-1382
発行日 1972年12月15日
Published Date 1972/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204866
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〔解説〕
Fabry-Anderson症候群は,皮膚科領域のFabry1)およびAnderson2)により最初に報告されたまれな疾患で,以来欧米で130例前後の報告をみるも,本邦における報告はきわめて少なく3)〜5),眼科において報告をみないようである。1960年代になりSweeley and Klion—sky6),Brady他7)により当疾患がgloboside代謝系におけるCeramide-trihexosidaseの先天的不足によるCeramide-trihexosideの系統的沈着症であることが明確にされた。遺伝型式は伴性劣性遺伝である8)。
全身所見では,皮膚のAngiokeratoma corporis di—ffusumと呼ぶ径3mmまでの暗赤色斑ないし丘疹(第2図)が重要で,他に腎症,心肥大など,主に糖脂質沈着による多彩な症状を呈する。眼科的所見は,血管壁の糖脂質沈着による血管の走行の蛇行,拡張などが球結膜,眼底に見られる他にきわめて特徴的で診断価値の高いものに渦状角膜(Cornea verticillata)がある(第1図,第3〜6図)。François9)の調査では当疾患の86%にこの変性をみるという。遺伝型式の上でcarrierと考えられる女性にもこの変化をみる10)。
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