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特集 第24回日本臨床眼科学会講演集 (その3)
学会原著
眼窩腫瘍摘出のための新しい手術法(Fronto-zygomatic Approach)について
Fronto-zygomatic Approach for Removal of the Orbital Tumor
戸塚 清
1
,
桑原 武夫
2
,
三宅 浩之
2
Kiyoshi Totsuka
1
,
Takeo Kuwabara
2
,
Hiroyuki Miyake
2
1関東逓信病院眼科
2関連逓信病院脳神経外科
1Department of Ophthalmology, Kanto Teishin Hospital
2Department of Neuro-Surgery, Kanto Teishin Hospital
pp.1539-1540
発行日 1971年6月15日
Published Date 1971/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204603
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- Abstract 文献概要
私どもが眼科を志してから現在に至るまでの経験では,クレーンラインの手術法は,これを実施してみると,手術野が狭いために,病野の全貌を覗うのに不十分で,手術を進めてゆく上に,隔靴掻痒の感があることが多かった。そこで昨年ごろから,脳神経外科,眼科が協力して,この不便さを打開すべく努力してみた。
この方法は,まず皮膚切開は,前頭の生え際に平行して行ない,横の方は頬骨弓の高さに及ぶ。皮膚弁を剥離,反転後,前頭骨弁を骨形成的に反転し,つぎに眼窩上壁の前半部を取り去り,ついで眼窩縁の骨を一体として取り除く。このさい,内側は眼窩縁の骨をできるだけ眼窩内壁の近くまで,しかし滑車を損傷しないように注意しながら切断し,また下方は下眼窩裂に線鋸を通して大体頬骨弓上縁の高さで切断する。
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