Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近代産業に於ては各方面の科学の進歩に伴つてその産業方式,形態に大きな変化をみせ,それによつて眼障碍も新しい型式のものが見られるようになつた。そこで近代産業眼科学ともいうべき新しい病態生理学理論の確立が必要となる。例えば萩野,鈴村がすでに報告した,動きの刺激によるところの眼障害,或はTVによる疲労,鈴村の螢光灯照明に於ける眼疲労の問題などもこの一端を示すものであろう。今回はこうした考えのもとにテイタイプ用紙の質と眼疲労の問題をとり上げた。
テレタイプは現代に於ける報道に,或いは商工業に必要欠くべからざる近代通信の花形となつている。テレタイプ作業に於ける疲労の問題は,キイパンチヤーの疲労の問題とともにかつて筆者らは一応検討を試みたことがあり,こうした場合には通常は騒音,紙面の動き,用紙の色,更には色に関連して照明の問題が取り上げられて来た。今回はこうしたテレタイプ作業員そのものの疲労の問題でなく,このテレタイプで送られて来た通信文を読む者に非常な眼疲労感が現われ,そのために重要な誤読をすることがあることが某新聞社に於て問題となつた。こうしたことは読書時にも同様な変化の生ずることが考えられ,単にテレタイプのみの問題ではない。近時読書時に眼痛など,いわゆる眼精疲労様症状を訴えるものが多数になつたことはすでに多くの報告をみるがこうした面にも関連するものとして取り上げてみた。
The author has experienced some curious cases of the workers in a newspaper office who complained of as thenopia during their supervision of telegram message typewritten on variousl teletype papers under the illu-mination of fluorescent lamp. Their complai-nts were especially remarkable in their super-vision of message typewritten on yellowish papers compared with white, green, or blue ones. Further investigation revealed that the yellowish paper contained more fluorescent material than the other papers, and that this fluorescence material made up glare of fluo-rescence light emitted by ultraviolet ray of fluorescent lamp.
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.