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Ⅰ.緒言
眼精疲労に関する研究は近年著しく進歩し種々の観点から,多くの研究報告が発表されている。その原因についても,従来の症候性,調節性,屈折性,筋性,調節・輻輳相対性,不等像視性等のほかに,視性神経疲労,全身状態,心因の分析,眼圧並びに須田氏法による検査等が報告されている。また,低血圧症及び網膜低血圧症と眼精疲労様症状との関係についても,次第に注目されるようになつてきた。網膜低血圧につい当てはBailliartが既にこれを認めているが,その後,Moreau,Paufique等の報告があり,我が国でも三国,真壁,本橋,山田氏等の報告がある。網膜低血圧がある者に,頭重,眩暈等の症状が起ることについては先に宮下も報告したが,一方眼底血圧がかなり低くとも何ら眼精疲労様の症状を訴えないものがあることも事実である。これらの関係を更に明かにするためには,訴えをもつて来院する患者を精密に検査することも重要ではあるが,同様な視作業を行なう集団について検査を行うことも,非常に大切なことと思われる。眼精疲労を起すと思われる異常所見があつても,これが同じような作業をするもので症状のないものにも多数発見されるとすればその異常所見を眼精疲労の原因とみなすことは不適当である。
161 female office workers consisting of typists and card-punchers for the calculating machine were interviewed and examined to elucidate the relationship between asthenopia and the retinal arterial pressure. Asthenopic complaints were more common among young-er subjects. Asthenopic patients were more frequent among the card punchers than among typists. No significant correlation was found between the brachial arterial pressure and the asthenopia.
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