印象記
第17回日本臨床眼科学会の雑感
桑島 治三郎
1
1東北大学眼科
pp.81-83
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202868
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この日の朝はやく,西では炭鉱の爆発,東では国電の衝突と,昨夜つづけざまにおこつた傷ましいニュースに驚かされた。そのせいではないが,慈恵医大の会場につくのも少しおくれ,ちようど第3席の人工涙道(深道氏ほか,関東労災)の後半から聞いた。それから引きつづき第1会場にいたら,その印象記を書けという仰せをいただいた。
学会印象記となると,発表者とその講演とを全部とりあげて総花式に紹介しないと,何だか公平を欠くような気になるもので,いきおいプログラムと首つぴきで,通り一ぺんの掻い撫でに終わることが多い。さりとて,それでは済まないと思つて,なまじ聞きかじりの内容に立ち入つた紹介などをすると,得てして誤まつたことを伝える恐れもある。あれやこれやを考えると,学会印象記というもの,これで案外なかなかむずかしい。
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