手術 白内障全摘手術について(第4回北日本眼科学会シンポジアム)
5.白内障全摘出術
高久 功
1
Isao Takaku
1
1東北大眼科
1Department of Ophthalmology, Tohoku Univ
pp.77-79
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202867
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
白内障の全摘術は極めて広い問題を含んでおりますし,又,私のこれに関する経験もそれ程深くないため,私は最近行われるようになりました酵素によるチン氏帯の切断,此れを中心にいたしまして若干の基礎的な研究を行いましたので,それについて主として述べさせていただきます。
ここで前もつておことわりしておきますが,実は私共は,すべて症例に対して全摘術を行う気持にはなりきれないのであります。多くの良い手術成績を拝見しておりますが,勿論私共の手術手技が十分でないという事もありましようが,矢張り本質的に全摘は嚢外に較べて種々な危険性を伴つているのではないかという事を確信しておるわけであります。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.