Japanese
English
臨床実験
レーザー光凝固について
Laser retinal coagulation
野寄 達司
1
,
Charles J.Campbell
2
,
Rittler M.Catherine
2
,
Charles J.Koester
3
Satoshi Noyori
1
1順天堂大学医学部眼科
2コロンビア大学医学部限科
3アメリカン・オプティカル・カンパニー・リサーチセンター
1Dept. of Ophthalmology, Juntendo University School of Medicine
2Dept. of Ophthalmology, Columbia University School of Medicine
3American Optical Company Research Center
pp.763-768
発行日 1963年6月15日
Published Date 1963/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202743
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
約2年前から,Laser (レーザー)と云われる新しい強力な光源がアメリカで発明され,実用化された。これは光の増幅現象に基いたもので,得られる光束は単相(モノクロマチック)で,平行であり,また極めて能率が良い。現在,通信,工業または医学方面への広い応用が試みられている。
著者等は1961年以来,これを眼科領域に導入すべく,先ずレーザー充凝固機を開発してきた。これは従来のクセノン光凝固機の欠点を補い,更にその応用を広くしようとするものである。同年末には,第1回目の試作を完了し,家兎眼及び人眼の眼底を実験的に凝固することに成功した1)。1962年に入つて,著者等は更に改良された機械を使用して,基礎光学実験及び動物実験を行ない,人眼への治療的試みを行なつた2)。これらの結果種々の興味ある知見を得,また,実用性が確められたので発表する。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.