Japanese
English
臨床実験
Hand Fundus Camera IIIについて
On the using of the Hand Fundus Camera III
野寄 達司
1
,
馬場 賢一
1
,
富山 咲子
1
Satoshi Noyori
1
,
Kenichi Baba
1
,
Sakiko Tomiyama
1
1順天堂大学眼科
1Department of Ophthalmology, Juntendo University, School of Medicine.
pp.555-558
発行日 1962年5月15日
Published Date 1962/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202498
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I.はじめに
最近の我国に於ける眼底写真撮影の普及はめざましく,眼科領域ではすべての眼底病は記録され,更に全身病の診断,治療の目的でこれを利用することは常識化している。
これまでにいくつかの眼底カメラが発表されて来たが,我国に於ては1955年に初めて野寄が小型の手持眼底カメラを発表した。その後1958年に著者等は手持眼底カメラⅡ型として,指標投影式の小型眼底カメラを発表したが,これにより眼底撮影法も漸く実用の域に達することとなつた。このⅡ型カメラは従来の困難な眼底の写真撮影を手軽に,広範囲の領域に於て使用可能にしたもので,現在我国では各方面に広く使用されているものである。従来すべて大型固定式のものであった眼底カメラをこのように小型化するためには,光学的にも機構的にも遙かに精密な設計,工作が必要であった。此のⅡ型の手持眼底カメラは大型カメラに匹敵する性能を有しているが,近時各方面より更に高度の性能と,容易な使用操作の要請があり,所謂万能カメラを強く要望している。
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