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盲点の大きさが,視野の広さと同様に,網膜の感度を示す尺度となり得る事は,既に私達が屡々述べて来た処で,その要旨は本年5月の日本眼科学会総会で発表した。それから程なくして私達とよく似た方法で,正常眼の盲点の個体差変動を扱つた矢ヶ崎氏の論文に接する事が出来た。氏の方法はデータの取り扱い方が,私達の法と極めて良く似ている点で興味深く読んだが,今詳細にその内容を私達の盲点の測定の経験と照し合せてみると,新しい疑問が生じた。又第2報の個体差変動の項も紙数の制限と,期限の迫つていたために記述の不明瞭な点もあつたが,此の際氏の法に対する批判を通じて,私達の法をより簡便な,然も出来る丈確実なものにしようと思つたのである。
先ず第1に氏は盲点の測定を通じて,臨床診断も試みてはいるが,その主な目的は氏の第2報の標題が示す様に詐病診断であつて,従つて全体を通じてみた場合,観測法の異るのは当然かも知れない。然しそれは今問題外としても,盲点の大ぎさを示す尺度として,面積を使わず,特殊な径線PQ,RSを採用した事及びPQ,RSの個体差を正規性に変換する目的で逆数の立方根を用いた点は私遠と最も異つている。又氏の第2報では面積を求めているが面積計に依つていて,これは臨床的に便利ではない。
It is desirable to determine the distribution type of the data, especially as Normal, when these data are statistically treated.
Yagasaki showed that the individual variation of PQ-1/3,RS-1/3(when PQ, RS indicate the horizontal and vertical axis respectively) fitted for Normal type. Now we confirmed that both axis as Normal, when the logarithmic scale of length was measured, and this transfor-mation is more useful and practical for estimation of the area than his method.
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