特集 眼科臨床の進歩Ⅲ
腎疾患・高血圧と眼
本態性高血圧症と眼底
藤井 靜雄
pp.647-656
発行日 1955年4月15日
Published Date 1955/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202199
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高血圧症は現今本邦医学界に於て重要視せられてる疾患である。蓋し本症に続発する脳卒中死が国民死亡率の第一位を占むるに至つたからである。
恩師稲田龍吉先生は既に今より30余年前に本態性高血圧症essentielle Hypertonieを重要視せられ私に対して其の研究を命ぜられたのである。そこで私は先づ病理解剖から研究する事になり,其の当時最も剖検数が多かつた泉橋慈善病院病理部に於いて着手した。即ち大正10年(1921)より今日迄に高血圧症の剖検数85屍体に及んでいる。
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