Japanese
English
臨床実驗
結核性髓膜炎に於ける臨床的眼所見に就て
The ophthalmic Studies of the Meningitis Tuberculosa
崎元 行夫
1
1鹿児島市立病院眼科
pp.502-506
発行日 1954年4月15日
Published Date 1954/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201840
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
結核性髓膜炎(以下M.t.)に罹病すれば必ず死亡すると迄云われた此の恐るべき疾患もストレプトマイシン(似下SM.)を使用する事に依り,其の予後に明るい希望が齎らされた事は洵に喜ばしい事であるが,M.t.の早期診断の方法やS.M.パス等藥剤使用法に関しては更に工夫,改善が加えられる余地があると思う。即ち幸に早期発見されて適当な処置を受けた者の中には何等後貽症を残さず完全に治癒する者もあるが,過半数の者に於ては未だ完全治癒と迄行かず,或は聾に,或は盲となり,又四肢の不自由な者もあり,当院には2年4ケ月も病床に臥した儘死を待つて居る患者もあると云う状態である。
私は昭和23年来当院小児科,内科入院のM.t.患者の眼を観察しているが,此等眼所見は大部分の症例に於て経過に従つて変化して行く事実を認めたので同一患者でも度々診断してその病変を観察した。以下其の結果を報告し私見を述べて見たいと思う。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.