特集 第7回臨床眼科学會
普通講演
(14)脊髓癆性視束萎縮に對するマラリア・ペニシリン療法の遠隔成績
鴻 忠義
1
1千葉大眼科
pp.170-175
発行日 1954年2月15日
Published Date 1954/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201750
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昭和26年11月から脊髓癆性視束萎縮患者にマラリア發熱・ペニシリン併用療法1)(表1参照)を行つていたが昭和28年10月迄に18人(男15人,女3人)3眼につき1乃至2年間の遠隔成績(表2参照)を觀察し,其の治療効果を検討することが出來たので茲に報告す。
抑々脊髄癆性視束萎縮は變性梅毒による視束線維の進行性の破壊であり脊髄癆性の脱落症状の1つとも考えられるので如何に適切な療法と難ども其の機能を恢復させることは困難と思われるが,萎縮の進行を阻止し得たとしたら,其の治療法は有効であつたと言えよう。而し乍ら本症は長期に亙る經過を辿るので,其の治療が果して効を奏したか否かは遠隔成績を觀察して初て判定し得るわけであろが,木實驗の効果判定の規準を次ぎの如く定めた。
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