臨床實驗
灰白質脊髓炎(Poliomyelitis)と視束脊髓炎(Opticomyelitis)
桑島 治三郞
1
1東北大長町分院眼科
pp.457-460
発行日 1952年6月15日
Published Date 1952/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201184
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中心暗點を伴う急性視束炎と,主に痙性脊髄症状とを合併する疾患は,通常,視束脊髄炎(Devic氏病)とよばれ組織的には好んで白質の神經髄鞘破壞を主變化とする器質的神經疾患の一つに數えられ,一部からは多發硬化症の急性型と見做されている。即ち臨床的には後者の慢性型(=狹義の多發硬化症)にあつて數年ないし數10年の長期にわたつて出沒する症状が,前者にあつては數週ないし數ヵ月の短期間に出現するもので,兩者の差は單に時間的要素によるものとする説がそれである。
他方,急性前角灰白質脊髄炎はその名の如く主として脊髄灰白質の神經細胞を破壞するもので,この病原として現在向神經性Virusが承認されている。
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