臨床實驗
腦下垂體前葉ホルモンの髓液並に血液ビタミンB1含有量の消長に及ぼす影響に就て—特に視神經疾患に就て
水田 厚正
1
1京都大學眼科
pp.322-324
発行日 1951年5月15日
Published Date 1951/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200852
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序
腦下垂體前葉ホルモン(プレホルモン)以下P.と記す)がビタミンB1(以下V.B1と記す)の髄液中えの透過性を増大せしめる事は既に淺山教授の知見「視神經疾患に對して腦下垂體前葉ホルモン及びビタミンB1を併用せる際の效果に關する研究(日眼47卷)」によつて明にされており,又腦下垂體ホルモンが血液髄液關門に影響を及ぼす事も先にLeipold, Flatau,石橋等により論ぜられておる所である。余は各種視神經疾患に於る血液並に髄液中のV.B1含有量の消長を測定實驗中,之等視神經疾患の治療目的を以てP.V.B1を單獨に或は併用せる際の血液,髄液中のV.B1量の消長に及ぼすP.の影響を追求し,之がV.B1の髄液中えの透過性を増大せしむる事實を認め,又此のP.と V.B1の併用療法が視神經疾患に對し著效を收むる事を更めて認識せり。
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