普通講演
(33)人眼調節力の研究—特に所謂學校近視成因に關連して
淸水 光太
1
,
栗崎 正孝
1
,
中曾根 正平
2
1福島女子醫專眼科
2福島縣衞生部豫防課
pp.126-129
発行日 1951年2月15日
Published Date 1951/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200788
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緒言
現今所謂學校近視の成因に就いては,眼軸説と屈折説とがあり,屈折説に於ては,毛樣筋トーヌスの發生及び毛樣筋並に水晶體の器質的變化が最も重要視されている。而して此説を以てする際の調節幅に就ては,人によりて意見を異にし,即ち調節幅は屈折度の増強と共に減少するべきであると主張する人(大塚氏・今井・田坂兩氏等)と,此の主張を誤となす人(佐藤邇氏)とがあり,又今井・田坂兩氏は眼軸説によれば調節幅は屈折度が増強しても一定の値を保つべきであるとしている。故に同一年齡の者に於て夫々調節を行うこと極めて大なる者及び之を行うこと極めて小なる者よりなる兩極端の2群に就いて,調節幅を特に嚴密に測定比較することは,甚だ有意義なことゝ考えられる。このような見地から私達は次のような實驗を行つた。
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