手術メモ
痛風による眼疾患の1例
宮田 正治
pp.179
発行日 1949年4月15日
Published Date 1949/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200360
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緒言
本疾患は我が邦に於ては稀なる疾患にして原因は血液中に多量の尿酸の化生による發作によるものにして即ち痛風發作はある原因により尿酸が急に肝臟より大量に溢出せられ全身に浸潤するために起るものにして此際種々の症状は尿酸の刺戟作用により惹起せられ,斯くて沈著せる尿酸は食細胞により再び循環系中に歸り尿中に排泄せられ終局するものと云わる。
痛風による眼症状は直接に尿酸が眼に沈着するものと間接的に全身障害に伴ふ眼合併症によるものにして,著者は最近前者に屬すると思はるゝ症例を得たるを以つて報告せんとす。
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