私の經驗
羞明に伴うクシヤミ反射に就て
春田 長三郞
1
1大阪大學眼科
pp.175-177
発行日 1949年4月15日
Published Date 1949/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200358
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緒言
羞明に眼痛を伴う場合と,然らざる場合とがある。これに關して,Nagel, Römer, Bjerrum,Comberg, Blessig, Friedenberg等が多くの實驗的研究を行つている。ここに私が指摘せんとする事は,羞明に伴う眼痛ではなく,とれに依つて起ると老えられるクシヤミ反射である。小兒の角膜フリクテン,實質性角膜炎,蠶蝕性角膜潰瘍等に於て,これに強光を當てるとか,洗眼劑等の化學的刺戟を加えるとかに依つて,クシヤミが起ることは吾々の日常經驗する所である。又只に健眼の太陽凝視に依つても起り得る。私自身もこの反射を持つ1人である。斯樣な經驗的事實を基とし,この反射が如何にして眼より起り得るか,又如何なる條件に於てそれが可能であるかを知る爲,次の樣な小實驗を行つた。
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