臨牀實驗
低照度視力並に之が増強に關する實驗
湯口 謹治
1
,
大村 哲馬
1
1名古屋大學眼科
pp.143-146
発行日 1949年4月15日
Published Date 1949/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200345
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戰時中必要に迫られ表題の如き小實驗を行いたるも,些か新知見もありこのまゝ筐底に藏するも不本意と考え,得られたる成續を發表せんとするものなり。日常我々は視力檢査に際して便宜上5mの距離を用ひ居るが,かゝる短距離に於ては尚幾何かの調節作用が行はれて居るは明かなり。從つて眞の遠點を求めんが爲には更に距離を増大せざるべからず。余等はかゝる觀點より測定距離,照度及び視力等の相互關係を調査し,更に「ビタミン」(以下V—と略記) A及びB,等の低照度視力乃至光神に及ぼす影響をも實驗せり,光神増強劑としては古來V-Aが知られ最近に於てはV-Aに利膽劑クルクロン酸を劑合せるもの更に進みメラノホーレンホルモン劑の著効ある事實が知られて居る。本實驗に用ひしV-B,にも可成の増強作用を認め得たり。
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