Ⅱ臨牀實驗
眼部疼痛に對するLobotomyの効果
伊藤 忠厚
1
,
菊川 舜二
2
1日本醫大整形外科
2日本醫大眼科
pp.53-54
発行日 1949年2月15日
Published Date 1949/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200317
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Prefrontal lobotomy (前頭葉切離術)が精神疾患に對して効果のある事は,最近我が國にも紹介され多く追試されてゐるが,Washington大學のFreeman茲Watts教授等は,これが更に一歩進んで癌性諸疼痛の如き重篤な諸疼痛に對する緩解法として著効のある事を發表し,1946年7月のLancet紙上に發表した論文中には,直腸癌等による疼痛の5例に効果のあつた事を述べてゐる。然し未だ眼部疼痛に對して行はれた事はない様であり,勿論我が國に於ては報告を見ない所である。
最近我々は眼窩内に發生した摘出不能の腫瘍によつて惹起された劇痛に對し該法を施し著効を認めたので,茲に御紹介し御批判を仰ぎ度いと思ふ。
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