特集 オキュラーサーフェス診療アップデート
1.病態理解に役立つ新しい検査法
画像解析・視機能
コントラスト感度の活用
平岡 孝浩
1
1筑波大学医学医療系眼科
pp.65-71
発行日 2012年10月30日
Published Date 2012/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104428
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Point
1.ドライアイなど涙液の安定性が低下している状態では光学的質が損なわれ,視機能も低下するが,その変化は必ずしも大きくないので,微細な変化を鋭敏にとらえることができるツールを用いる必要がある。
2.従来の視力検査は視機能のごく一部を評価しているにすぎない。視覚の質を広く,かつ深く評価するにはコントラスト感度検査が有用である。オキュラーサーフェスの診療においてもきわめて有用である。
3.目的によってチャートを使い分ける。時間の制約がなければ縞視標コントラスト感度チャートを用い,より詳細な評価を行う。経時的に繰り返して測定する必要がある場合や,検査時間が限られている場合は,文字コントラスト感度チャートを使用したほうがよい。
4.新型文字コントラスト感度チャートはきわめて短時間での測定が可能であり,視標が数字に変更されたため幅広い年齢層に活用できる。
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