今月の表紙
強度近視眼球の3D MRI像
森山 無価
1
,
中澤 満
2
1東京医科歯科大学
2弘前大学
pp.1309
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104348
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表紙はさまざまな強度近視眼球の3D MRI像。aは眼球を側面から観察した像で,下方に突出した大きな後部ぶどう腫が描出されている。bは眼球を下方から観察した像で,眼球後方に延びる巨大な後部ぶどう腫が認められ,さらに方向を変えて後部ぶどう腫が進展している様子がわかる。cは同じく眼球を下方から観察した像で,後部ぶどう腫だけでなく輪状締結術による眼球壁の変形も描出される。dは信号域を調節して視神経を描出させた像である。後部ぶどう腫の近傍に視神経が観察できる。
MRIはSigna HDxt 1.5T(GE healthcare社)を使用した。撮影シーケンスはCubeでT2強調画像を撮影した。パラメータは次の通り。256×256 matrix,22cm field of view,1.2mm slice thickness,TR 2500ms,TE 90ms,ETL 90。付属のソフトウェアAW4.4にてvolume renderingを行って3次元像を構築した。T2強調画像なので強膜や角膜ではなく,前房水や硝子体液を見ていることになるが,液性成分であるため眼球と眼球以外の境界が明瞭に判別でき,眼球のみを抽出することが非常に容易である。
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