--------------------
あとがき
天野 史郎
pp.1102
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104302
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
『臨床眼科』2012年7月号をお送りします。「今月の話題」では綾木先生,坪田先生が「抗加齢医学の最近の進歩と眼科疾患」について解説しています。抗加齢医学の分野では,多くの動物種でカロリー制限が長寿遺伝子と言われるサーチュイン遺伝子の活性化などを通して寿命の延長を引き起こすことがわかり,また活性酸素種の過剰産生が寿命の短縮につながり抗酸化酵素の過剰発現が寿命の延長を起こすなど,加齢・抗加齢の分子メカニズムが解明されつつあります。緑内障,加齢黄斑変性,白内障など多くの眼科疾患は加齢に関連しており,加齢・抗加齢のメカニズムの解明が,こうした眼科疾患の克服につながることが期待されます。
連載である「網膜剝離ファイトクラブ」,「眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本」,「つけよう!神経眼科力」,はいずれも読みごたえのある内容です。連載を継続して読むことでそれぞれの領域の知識がぐんとアップすること間違いありません。7月号が発売される頃には眼科専門医試験も終わり合格者が発表されていることでしょう。眼科医になる人の数が10年前の半分になってしまっており,眼科医不足,眼科医療崩壊が危惧されています。皆様とともに,色々な機会において眼科の大切さ,面白さを医学生や研修医に訴えるようにしていきたいと考えています。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.