特集 眼科診療:5年前の常識は,現在の非常識!
6 神経,外眼部,腫瘍などの疾患
■神経
視神経炎の分類・診断・治療
毛塚 剛司
1
1東京医科大学眼科学教室
pp.390-393
発行日 2011年10月30日
Published Date 2011/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103978
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ここが変わった!
以前の常識
●視神経炎は単発のことが多く,繰り返す頻度は少ない。
●視神経炎は多発性硬化症などの全身疾患に伴うことが多く,副腎皮質ステロイド薬の大量療法で軽快する。
現在の常識
●視神経炎には,視神経脊髄型多発性硬化症に伴うタイプのほかに,抗アクアポリン-4抗体陽性の視神経炎があり,脊髄炎を伴うことが多い。また,抗アクアポリン-4抗体以外にも病因に関する新規抗体が発見されつつある。
●視神経の三次元画像解析を行うことにより,視神経炎の既往を推測できる。
●視神経炎の視野変化は一様ではなく,特に抗アクアポリン-4抗体陽性視神経炎では種々の視野異常をきたす。
●抗アクアポリン-4抗体陽性の視神経炎は,多くのケースにおいて副腎皮質ステロイド薬の投与に加えて,血漿交換療法が有効である。
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