特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第2章 眼 科
視神経炎
毛塚 剛司
1,2
1毛塚眼科医院
2東京医科大学臨床医学系眼科学分野
pp.1831-1833
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
視神経炎とは
特発性視神経炎は,有病率が人口10万人中1.6人程度とかなりまれな疾患であるといえるが,放置すると失明する危険性もある.特発性視神経炎は一般的に,多発性硬化症や視神経脊髄炎にいたる前駆病変としての色合いが濃く,また多発性硬化症や脊髄炎をきたした患者が視神経病変を発症する可能性も否定できない.視神経炎の初発症状は,急激な視力低下や眼痛であり,通常片眼から発症することが多い.眼痛または眼球運動時痛は視力低下に先行することが多いが,しばしば投薬せずに自然寛解することもある.視神経炎は視力低下をきたした後,徐々に進行して視野欠損が中心部から周辺に拡大する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019