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特集 基礎研究から難治性眼疾患のブレークスルーをねらえ
角膜疾患―難治性眼表面疾患の克服に向けて
Corneal disease. To overcome the severe ocular surface disease
中村 隆宏
1,2
Takahiro Nakamura
1,2
1同志社大学生命医科学部 炎症・再生医療研究センター
2京都府立医科大学眼科学教室
pp.1994-2002
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103484
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はじめに
近年,学生の理系離れがニュースで取沙汰され,また若手眼科医の臨床志向と基礎研究離れが顕著になって久しい。しかしながら,現在の革新的な医療技術の多くは,膨大な基礎研究のデータの積み重ねをもとに行われてきたことを考えると,どの分野・領域においても臨床につながる基礎研究が大切であることは,自ずと気づかされるはずである。既存の治療の反復だけでは医療・医学は発展することはできず,新しい発見や概念を導入しブレークスルーをねらうことは,医学の発展においては必要不可欠である。
本項では,筆者のこれまでの経験も踏まえて,角膜疾患,特に難治性眼表面疾患において,基礎研究から得られた知見をもとに臨床応用へ至った経緯を述べ,基礎研究の大切さ,大変さ,そして楽しさを紹介したい。
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