特集 アレルギー疾患対策
職業性アレルギー疾患の克服に向けた課題と展望
土橋 邦生
1,2
1上武呼吸器科内科病院
2群馬大学
pp.618-625
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208948
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はじめに
筆者が職業性喘息について講演する時には,必ず1枚目のスライドで,群馬大学医学部第一内科初代教授であり,第一回職業アレルギー研究会会長であった七条小次郎先生の言葉を出している.
「職業性喘息こそは,人類が作り出した疾患群の代表的なものであり,これにいかに対処すべきかは,永遠に我々臨床家および公衆衛生学者に課せられた課題である.」1)
この言葉こそが,職業性アレルギー疾患の臨床的・疫学的な重要性を端的に表している.職業性アレルギー疾患早期発見,早期対処が何より重要である.本稿では主に職業性喘息の重要性と現状,今後の展望について述べる.
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