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連載 今月の話題
強度近視の病態解明と治療法の進歩
The advance in pathogenesis and novel treatments of pathologic myopia
大野 京子
1
Kyoko Ohno-Matsui
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科眼科学
pp.1047-1056
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103241
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わが国は世界有数の近視国であり,強度近視は緑内障に次いで第2位の失明原因である。以前は有効な治療法がなかった近視性眼底病変に対しても,近年,抗血管新生療法などの新しい治療法が可能となり,また,光干渉断層計を用いた画像診断技術の進歩に伴い,近視性牽引黄斑症などの新たな病態が解明され,本症に対する硝子体手術がさかんに行われるようになった。同時に,全ゲノムスクリーニングという新しい遺伝子解析技術の進歩により,強度近視の原因遺伝子の全貌が解明されようとしている。強度近視診療は新たな時代に入っており,近い将来,近視性眼底病変の管理は「治療から予防へ」と向かうであろうと期待される。
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