Japanese
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連載 眼科図譜・356
Bloch-Sulzberger症候群の1例―長期経過
A case of Bloch-Sulzberger syndrome. Long term follow up
鈴木 聡
1,2
,
岡本 紀夫
2
,
三村 治
2
Satoshi Suzuki
1,2
,
Norio Okamoto
2
,
Mimura Osamu
2
1たつの市立御津病院眼科
2兵庫医科大学眼科学講座
pp.170-171
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103079
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緒言
Bloch-Sulzberger症候群(incontinentia pigmenti)は,1926年にBlochが,1928年にSulzbergerが報告した症候群で,特有の皮膚症状以外に,歯牙・中枢神経・眼病変をきたすきわめて稀な疾患であり,そのほとんどが女児に発症する1)。近年ではその原因遺伝子が同定され,ヒト染色体Xp28に存在するNEMO/IKK gamma遺伝子の変異で発症する2)。本疾患の眼病変は網膜血管の異常,斜視,白内障などをきたすことが知られているが,網膜血管病変を治療後,10年間にわたり経過観察できた症例の報告はきわめて少ない3)。
今回筆者らは,Bloch-Sulzberger症候群の8歳女児の網膜血管病変に対して光凝固を行い10年間増悪がみられなかった1例を経験したので報告する。
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