特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅰ.診断編
3.視神経乳頭
紛らわしい視神経(乳頭)形成異常
藤本 尚也
1
,
横山 暁子
1
1井上記念病院眼科
pp.86-90
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102926
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はじめに
先天的に視神経乳頭の形成異常を伴う場合に,視神経乳頭陥凹の拡大,視力正常で視野異常を伴うことから,緑内障と鑑別することが重要である。視神経(乳頭)低形成には,乳頭全体の低形成である小乳頭,部分的な部分低形成が知られている。また部分低形成は上方,鼻側,下方が知られ,これらが合併することがある。
視神経乳頭低形成と緑内障を鑑別することは,不必要な緑内障治療を防ぐという意味があるが,実際の臨床の場では鑑別できないこともある。3次元画像解析装置である光干渉断層計(OCT)は,網膜神経線維層を定量的に測定することができるので,診断,鑑別への寄与が期待できる。
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