特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
1.診断に必要な基本技術
眼疾患の診断に関する基本の知識
緑内障の視神経乳頭形状および近傍眼底所見の評価
富田 剛司
1
1東京大学大学院医学系研究科眼科学教室
pp.123-125
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907045
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緑内障診断における眼底の観察
視神経乳頭変化を観察する手段として最も簡便な観察法は,眼底鏡を用いた観察である。少なくとも初診時は事情が許すかぎり十分に散瞳し,十分な光量を用いて直像鏡で観察するのがよい。中間透光体の混濁が強い場合を除き,14Dあるいは20Dのような倍率の低いレンズによる倒像鏡検査は乳頭像が小さくなりすぎ観察には不向きである1)。陥凹の大きさを判定する際には立体的な観察も重要である。この場合,78D,90Dなどのレンズを用いて行うのも有用である。所見は立体眼底写真で記録するのが最良であるが,そうでなくともポラロイド写真などで記録を診療録に残しておくことは重要である。
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