連載 もっと医療コミュニケーション・17
医師に必要なエトスの表現―今もギリシア時代もリーダーは不変
佐藤 綾子
1,2
,
綾木 雅彦
3
1日本大学藝術学部
2国際パフォーマンス研究所
3昭和大学藤が丘病院眼科
pp.790-793
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102728
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私たちが人間関係をつくるときに,相手を信用して,「この人だったら信じられる」という気分でいられることが,関係づくりの大前提であることは当然のことでしょう。この人間関係づくりの基本である「信頼性」の獲得について,医師と患者という立場に限定してみると,面白いことがわかります。
医師を訪ねてくる患者は,何らかの病気のために,何とかして治りたいという欲求(need)があると同時に,その回復欲求がもしかしたら目の前の医師によって完全に満たされないかもしれないという,心理学でいう「予期不安」または「期待不安」をもっていることが多いものです。
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