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連載 今月の話題
眼の不定愁訴と結膜弛緩症
Undetermined ocular symptoms and conjunctivochalasis
横井 則彦
1
Norihiko Yokoi
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学
pp.1985-1992
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102063
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眼の不快感にかかわる不定愁訴は,しばしば外来を悩ますものである。しかし,不定愁訴の原因を看破して適切な治療に結び付けるには,涙液の生理やドライアイ,結膜弛緩症およびその関連疾患,眼瞼疾患といった多くの涙液に関連しうる疾患群の病態生理についてよく理解しその対応策を習得しておく必要があり,なかなかハードルが高い。そのようななかで,結膜弛緩症は誰にでも診断ができて,病態が理解しやすく,しかもその外科治療は驚くほど効果的である。また本疾患を克服することにより,不定愁訴の原因となる他の疾患がよくみえるようにもなる。本疾患は,加齢によりあらゆる眼表面に表現されうるため,その理解は不定愁訴の克服における第1歩と思われる。
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