特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて
14.腎・泌尿器疾患
Reiter症候群
森井 香織
1
1神戸海星病院眼科
pp.304-308
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102051
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はじめに
Reiter症候群は,古典的には非淋菌性尿道炎,関節炎,結膜炎または前部ぶどう膜炎を三主徴とする,若年男性に多い疾患である1)。
欧米では1,000例以上の報告2)があるが,わが国では稀な疾患で,全科合わせて100例あまりしか報告されていない3~5)。なかでも眼科領域での詳細な報告は非常に少なく,報告症例での治療はステロイドと抗生物質の全身投与が多かった。Reiter症候群は,初期に適切な治療を行わないと遷延化し視機能に重大な障害を残すケースもある6~8)。また最近は,膀胱癌治療の重大な副作用としてのReiter症候群が薬剤の添付文書に記載されており,Reiter症候群についての知識は重要になっている。
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