〈原著論文抄録〉
Reiter症候群,他
赤井 昭
1
,
村川 英三
2
1県立ガンセンター新潟病院皮膚科
2県立ガンセンター新潟病院内科
pp.275
発行日 1972年3月1日
Published Date 1972/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200966
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34歳,男子の多発性関節炎,尿道炎および全身諸処の滲出性,角化性紅斑を伴なう1例を報告した.27歳時発病,33歳,34歳時に夫々再発し,その後不完全な緩解のまま軽い関節炎と発疹を持続して現在に至つている.
発疹は紅色丘疹乃至小水疱として初発し,滲出傾向を帯び,足蹠,足背,下腿などでは厚いかき殻状の角化性痂皮を形成し,その他四肢,腋窩,そ蹊,外陰等では融同して大きな紅色鱗屑性局面を示す.自覚症はない.組織はKogoj海線状膿疱と角質源生を示す.関節液,尿培養でマイコプラスマ陰性,STS(−),RA(−),CRP,赤沈値α2グロブリン値は病勢に一致して変動する.コルチコステロイド,ブタゾリジン,サリチル酸剤が対症的に有効であつた.
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