特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべて
12.内分泌疾患
副腎疾患
高村 浩
1
1山形大学医学部情報構造統御学講座視覚病態学分野
pp.254-259
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102039
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はじめに
副腎皮質の球状帯からはミネラル(鉱質)コルチコイドのアルドステロン,束状帯と網状帯からはグルコ(糖質)コルチコイドのコルチゾールと弱いアンドロゲン(男性ホルモン)であるデヒドロエピアンドロステロン(以下,DHEA)が分泌される。これらの分泌は下垂体から分泌される副腎皮質ホルモン(adrenocorticotropic hormone:以下,ACTH)により刺激されるが,ミネラルコルチコイドの分泌はアンギオテンシンⅡによっても強く刺激されている。一方,副腎髄質ではノルアドレナリンやアドレナリンのカテコールアミンが生合成されている。
これら副腎から分泌されるステロイドホルモンやカテコールアミンは生体の機能維持に非常に重要であるため,疾患による副腎機能異常は眼も含めて全身的に大きな影響を与える。
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