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連載 今月の話題
骨髄造血幹細胞による網膜色素変性症治療の可能性
Hematopoietic stem cells and treatment of retinitis pigmentosa
大谷 篤史
1
Atsushi Otani
1
1京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学(眼科学)
pp.921-926
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101781
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医学の発達に伴い,多くの難治性眼疾患が内科的・外科的治療の恩恵を受けられるようになってきた。最近相次いで新治療法が出てきている滲出型加齢黄斑変性はその好例で,これまで「有効な治療がない」と説明してきた中心窩下病巣に対して光線力学的療法,抗血管新生治療が可能になった。一方,依然として眼科医を悩ます疾患は数多く存在する。その代表例の1つが網膜色素変性症であることに異論はなかろう。「遺伝子異常による進行性神経変性疾患」に対し,現在われわれは無力である。本稿では,世界中で進められている治療法開発への取組みを簡単に交えながら,筆者らが進めている骨髄細胞による網膜色素変性症治療の可能性について紹介する。
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