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連載 今月の話題
正常眼圧緑内障眼の視神経乳頭における病理組織変化
Histopathological findings in the optic nerve head with normal tension glaucoma
福地 健郎
1
,
上田 潤
1
,
阿部 春樹
1
Takeo Fukuchi
1
,
Jun Ueda
1
,
Haruki Abe
1
1新潟大学大学院歯学総合研究科視覚病態学分野
pp.9-15
発行日 2003年1月15日
Published Date 2003/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101088
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正常眼圧緑内障(NTG)の病因機構にアプローチするきっかけとして,自験例を含めた報告例をまとめ,これまでに明らかにされている原発開放隅角緑内障(POAG)眼,実験緑内障眼の変化と比較した。これまでに報告されている限りでは,NTG眼の視神経乳頭部を含む病理組織学的所見はほぼPOAG眼,実験緑内障眼に類似している。ただし,篩状板はより貧弱で崩壊所見が強く,軸索の腫脹,空洞状変性が各所でみられた。NTGにおいても基本となるメカニズムはPOAG眼などと類似しているが,視神経障害が生じやすい背景や助長する因子はNTGでより強い可能性がある。
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