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先に本誌(臨眼60:363-365,2006)に掲載された新谷崇氏らの論文「網膜静脈分枝閉塞症の網膜厚と網膜感度の相関」を拝読し,BRVOにおいては浮腫による網膜厚増加と感度低下が相関するとの結論に賛成いたします。私たちがすでに主張している内容を確認していただいた結果です。
しかし,この論文で新谷氏らが引用した私たちの論文(臨眼53:307-310,1999)の内容は誤って紹介されており,遺憾です。新谷氏らは「今澤らは,(中略)静脈閉塞側と非閉塞側の網膜厚および網膜感度の差について(中略),両者には相関性がなかったと報告している」と記載しています。引用された私たちの論文の主要な結論は,中心窩における網膜厚と感度が相関するというものです。中心窩外の感度についてはpreliminaryな少数データ(3例)を参考資料として示し,「中心窩から1度離れた部位では網膜厚の増加により閾値が低下する傾向がみられた。(考按において)3,5度では特別な関係はみられなかったが,対象が3例と非常に少ないので,今後症例数を増やして検討する予定である」と述べています。実際に,われわれがこの2年後に発表したImasawa M, Iijima H, Morimoto T:Perimetric sensitivity and retinal thickness in eyes with macular edema resulting from branch retinal vein occlusion.(Am J Ophthalmol 131:55-60, 2001)において,症例数を17眼に増やして,中心窩外であっても網膜厚と網膜感度は相関(負の)を示すことを発表しています。
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