症例
IUD遺残が誘因と考えられ,腸管合併切除を必要としたActinomycosisによる骨盤内膿瘍の1症例
竹田 明宏
1
,
藤村 秀彦
1
,
塚原 慎一郎
1
,
井箟 一彦
1
1岐阜県立多治見病院産婦人科
pp.561-564
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905042
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actinomycosis(放線菌症)は,actinomycesにより引き起こされる感染性疾患である.婦人科領域においてactinomycesはIUD装着婦人にまれに骨盤内膿瘍を発症することが知られており,また,一度発症すればその破壊的進展様式より重症化してしまうことが多い疾患とされている.今回筆者らは,1年前に他医(外科)にて右卵巣膿瘍の診断のもとに右付属器摘出術および回盲部切除を受けたにもかかわらず,子宮内IUDが放置されたために,再度発症し,子宮全摘術,左付属器摘出術とともに腸管合併切除を必要としたactino—mycosisによる骨盤内膿瘍の1症例を経験したので報告する.
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