症例
多剤併用化学療法の副作用として発生した期外収縮の1例
竹下 茂樹
1,2
,
高田 眞一
1
,
高田 博行
1
,
田村 彰浩
1
,
森 宏之
1
1帝京大学医学部産婦人科
2上尾中央総合病院
pp.557-560
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905041
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子宮体癌IVb期にCDDP・epi-ADM・ifosfamide併用化学療法を3週間隔で5クール行ったところ,投与回数を重ねることに期外収縮が増悪した1例を経験した.患者には肺転移があり,一般状態が3と不良であったため,化学療法を先行し,CDDP70mg/m2,epi-ADM 40 mg/m2,ifosfamide 1.5 g/日×5日間を開始した、化学療法2コース目を施行中に右脚ブロックが出現し,3コース終了後には心室性期外収縮が散発し,増悪した.
通常量投与による心電図異常の報告は少ないが,CDDP,epi-ADM,ifosfamideのいずれもが心毒性があるため,相乗作用による危険性があることを忘れてはならない.
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