特集 エコー 診療マニュアル
婦人科
10.卵巣良性腫瘍
綱脇 現
1,2
Akitsu Tsunawaki
1,2
1久留米大学医学部産婦人科
2熊本市民病院産婦人科
pp.1380-1381
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904975
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単房性の嚢胞性腫瘍(図1)
子宮はやや肥大しているが内膜は正確に読影できる。腫瘤は子宮に隣接し単房性の嚢胞性腫瘍である。大きさは57×83×53mm。腫瘍壁(被膜)は肥厚もなく均一で底部輪郭も明瞭である。輝度も低い。嚢胞内への突起や隆起は認めない。腫瘍内容は浮游物もなく均一なエコー像である。多方向より慎重に走査するも乳頭状像や奇異な像は全く認められなかった。従って,超音波断層診断では腫瘍壁,腫瘍隔壁そして内部エコー像のどれをとっても悪性とは言えず,術後組織診も良性であった。
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